FC東京TOP画像権田修一インタビュー

第四回のインタビューは権田選手の登場です。

各世代で日本のゴールを守ってきた権田選手も、プロ生活は一年目が終了したばかり。
ルーキーイヤーを終えてのお話しを、サッカーはもちろんプライベートまで、楽しくお話しをしていただきました。

Interviewer Itabashi  Photo Ishiwata  

――ルーキーイヤーの今年一年を振り返っていかがでしたか。


「そうですね、今年はじめてのプロ生活を経験して、ユースのときと比べ意識が大きく変わりました。ユースと違い、プロとしてサッカーに関われると言うことは、サッカーに100%で取り組くむ事が出来るということです。好きなサッカーを職業にしているのだから、その100%が許されている間は、それを活かしながらサッカーに望まないと勿体ないと考えるようになりました」

――では、課題はありますか?

「技術的には色々ありますが、意識としては100%で取り組みすぎて疲労を溜めすぎない事ですね(笑)。僕はやると決めたら、とことんやらないと気がすまないタイプなのですよ。でも、怪我をしてしまったらパーじゃないですか。今まで毎日頑張って、頑張って、体がもう無理だよと言っているのに頑張り続けても、怪我をしたら長い期間練習を休まなければならない。そうなると今までの練習がまったく意味の無いものになるので、そこは気をつけなければと思っています。もっと自分の体に正直になる事ですね(笑)」

――途中、怪我もありましたが、大丈夫ですか?

「はい、もう大丈夫です」

――靭帯を痛めたのですよね。

「そうです。左膝です。後十字靭帯と言いまして、膝のちょうど真ん中あたりにある靭帯になります」

――怪我としては初めての場所ですか?

「初めてです。怪我をした時は痛みよりも、左足に力が全く入らなくなりまして、そのうち徐々に痛みました。結局、練習に参加できるまで三ヶ月くらいかかりました」

――それにしても、U-20の代表は残念でしたね。(その怪我が原因で辞退となりました)

「そうですね。確かに悔しい気持ちはありましたが、でも次のワールドユースも出られますので、また選ばれるようにがんばっていきます」

――では、代表のお話しを聞かせてください。権田選手は世代別の日本代表の常連ですが、やはり年齢が上がるにつれて代表チームの雰囲気は変わってくるものなのですか?

「僕が始めて日本代表に選ばれたのは中学2年生の時なのですが、今考えれば最初は甘い部分も多かったです。選ばれるだけで嬉しかったですし、試合でもフランスなど強いチームと戦って負けたとしても、『仕方ない』で許されていた部分があったように感じます。でも今の年代にくるとそんな事は言っていられず、どんな形にしても勝たなくてはいけない、と言う雰囲気はいつもあります」

――なるほど、『経験を積む』から『結果を出す』に変わってきているのですね。

「そうです、今は結果が一番大切です。国の代表のプライドとして、やはり日の丸をつけているのだから負けちゃいけない、選ばれなかった人の分までやらなきゃいけない、との気持ちは、世代が上がるにつれて、どんどん大きくなっています。特に次のワールドユースなどは、生年月日の関係で現在のFC東京の中では僕しか入れないのです。吉本や昂太(森村選手)や泰志(小山選手)なども、同じ世代別代表で戦ってきた仲間ですので出たい気持ちはすごくあるはずです。なので彼らが出られない分、きっちり選ばれて、もっともっと頑張らなければと思っています」

――強い思いを持っていますね。

「14歳の時から、世代別のカテゴリーでは日本のゴールを守ってきて、やはりこの世代では他の人には渡したくありません。年齢は1つしか変わらないのですが、流通経済大学の林さんなどは既にA代表に選ばれたりしていますので、いい刺激になっています」

――では、いずれはA代表と言う目標もあるわけですね。

「現実的には、チームでまず試合に出ないと話にはならないと思いますので、すぐどうなるものでもありませんが、意識はいつでも上を見るようにしています」

――それがモチベーションに繋がる。

「そうです、自分自身にたくさんのモチベーションを持つ事が、良い練習に繋がると考えています。チームでもやはり出場したいですし、ワールドユースにしても、来年最終予選を控えていますので、自分が選ばれ、そして勝ち抜いて世界で良い成績を収め、もっと上の代表を目指したい、と今僕にはいくつもの目標がありますので、とても充実しています」

――難しいと言われるキーパーのモチベーションですが、充実しているとは頼もしいです。技術的には今年を経験していかがでしたか。

「やはりトップのレベルと言うのは、ユースとは当然ですがすべてにおいて比べ物になりません、試合の質が違うとでもいうのでしょうか。ユースだとやられない場面でも、少しでも隙を見せればきっちりとついてきますので、キーパーはシュートを止めるだけではなく、隙を作らないよう後ろでディフェンスの選手を、より高いレベルで緻密に指示を出すなど、総合的に試合の中で求められるレベルは遥かに違いますね。」

――良くキーパーは経験を積み重ねる事が大切と言われますが、そのような部分ですか?

「そうです、経験がないと状況判断が難しいのです。この距離だったらシュートもあるとか、このコースに今打たれてしまうとまずいので、構えをとって準備をするとか、やはり1度やられて気が付きますよ(笑)。相手の個人技のレベルも違いますので、経験は本当に大切です」

――直接失点に絡むのでハードなポジションですね。

「決められると『キーパー止めろよ!』って感じになりますので(笑)。でもやりがいも大きいです」