2007年5月13日八王子ユーロード「★学生天国★」直前インタビュー


大学の枠を取り払った“学園祭”


――「★学生天国★」について教えてください。
八王子学生委員会 石鍋さん&星野さん
石鍋: 八王子市には大学、短大、高等専門学校が合わせて23あります。数から言えば全国有数の学園都市と言えますが、市内周辺部に点在する大学同士の交流は限られたものでした。そこで1996年に八王子市の要請応える形で、有志の学生によって現在の学生委員会の母体が作られ、99年に「八王子学生委員会」という名称になりました。

私たちは「学校間の壁を超え、学生がいきいきと地域で活動できる街」を目標に、最終的には街づくりに参加したい、という気持ちを持っています。学生が何をやれるかは難しいのですが、学生同士が学校の壁を超えてつながれば、まず街に出てくるだろうと思います。そこでそういうつながりを持てる場を作ろう、街に活気を与えるきっかけにしようと、「★学生天国★」を3年前から企画、運営してきました。いわば大学の枠をはずした学園祭です。

――具体的にはどんな内容なのでしょう?

石鍋: 例えばパフォーマンス団体だと日頃からやっているダンスや歌、演奏の発表、文化系サークルだと日頃の研究成果や作品の展示などさまざまで、それをユーロードの各所で行います。

実際の運営は有志の学生20人ほどが「★学生天国★」のスタッフとして動いています。当日使うものを作ったりする作業的な準備や警備スタッフとして交通整理みたいなこともやります。前回は委員会の企画として母の日にお母さんに手紙を書くブースを作りました。
ただ開催までには学生の力だけではまだまだ足りないので、八王子市、八王子市学園都市文化ふれあい財団のバックアップを受けながら企画をしています。また、同時開催の学生フェスティバルを主催している八王子市学園都市推進会議からの運営上のアドバイスや、多くの企業からのご協賛あって、開催することができています。

八王子学生委員会ってどんなところ?

――八王子学生委員会に参加したきっかけは?

八王子★学生天国★ポスター
石鍋: 出会ったのは去年の4月です。1年の時は学校を辞めるつもりであまり登校していなかったんですが、やっぱり続けようと決意して、何か自分が夢中になれることが欲しいと思っていたんです。学校のあまり使われていない掲示板に「★学生天国★スタッフ募集」の紙が一枚貼ってありました。胡散くさかったですが、一応活動場所の東急スクエアに行って見ると、5、6人学生がいて、ちょうど第2回学生天国の準備だったので、あ、ちゃんとやっているんだ、と思いました(笑)。

それで当日(2006年5月14日)のお手伝いとして参加することになって、実際に行って、驚きました。何かキラキラして見えたんですね(笑)。すごい、こんなに面白いことをやっているんだったら、単発じゃなくて継続して関わりたい、と思って、イベント終了後も関わっています。

星野: 僕はもともと高専(東京工業高等専門学校)の学生会で交流局という渉外をやっていました。高専は横のつながりがすごく強くて、そこからの出向という形でこの委員会に来るようになりました。一昨年からこの活動に関わっています。

――メンバーはボランティアという形ですか?

石鍋: そうです。強制をされたり学校から派遣されるのはなく、やりたいと思った有志が集まっての活動で、あくまで各自の自主性にまかされています。その分難しい点もありますね。
また、学生は八王子市街地にはいないことが多いので、八王子に出てくるのがまず大変です。また、一人暮らしの場合はだいたいアルバイトをしながらの活動で、会議のスケジュール調整も大変です。

星野: 特に大変なのはサークルや他の有志のボランティア団体など、学生委員会以外に活動の場を持っている人ですね。どちらの活動に軸足を置くか結構悩むみたいです。
また、学生委員会の活動歴は10年ありますが、継続的にやれる人も限られているため、委員会としての継続性とか流れが出来難いのが大きな問題ですね。

「★学生天国★」の先へ、今後の展開

――八王子学生委員会の目的からすると「★学生天国★」だけでは十分ではないと思いますが、何か他にやりたいことのアイデアとか思いはありますか?


石鍋: 各大学同士の定期的な交流会を持ちたいと考えています。★学生天国★イベントはある意味で非日常的なものですから単発で集まってまた散っていく形もいいんですが、それとは別に大学各団体の代表者などで月一回の定例会を作って、活動報告や協力の呼びかけなどを継続的にやりたいんです。
そこから同じ系列の団体が一緒にイベントやったり、さらに大きなイベントやコミュニティにつなげることも出来ると思うんです。そういう交流を今後重視していこうと思っています。

星野: 八王子は各大学の立地のせいで学生が集まりづらいんです。それを克服するために、物理的な距離が問題にならないネット上に学生が集まる場所をつくろうとサーバーを持ってホームページを立ち上げました。そこを、実際に来れなくても、興味を持った学生が何らかの形で意思表示出来る場にしていきたいと思っています。

あとは以前から考えていた人材育成です。こういう活動は経験が非常に重要ですので、この委員会をステップとして、メンバーそれぞれが経験を活かして自分の才能を開花させられるようにしたいんです。
ここを通過した人が手が届く可能性のある場所を増やしたいし、そういうことが出来る場でありたいし、そういう人になりたいですね。


八王子というアイデンティティ

――“八王子で活動する意味”の部分についてもちょっとお話を聞かせてください。


石鍋: 私は自分が生まれ育った八王子が大好きで、他所から来た学生にも八王子を好きになって欲しいっていう気持ちがすごくあるんです。その八王子に23もの大学短大高専があるのに、その学生が八王子であまり活動していないのはもったいないと思うんです。

八王子の街には派手さはないけれどとてもコンパクトにまとまっているし、駅から北に10分歩けば浅川が、北西に20分歩けば緑が溢れてる小宮公園があって、また南西に15分あるけば富士森公園があってお花見が出来て、というある意味ですごくバランスが取れた都市だと思います。まずそういう八王子を好きになって欲しいし、とりあえず八王子で集まらない?って地元じゃない子にも言って欲しい。学生委員会をそういう場所のひとつにしたいんです。

――より多くの学生が参加してくれればみなさん嬉しいと思うんですが、最後に今まだ参加していない人に向けてひと言お願いします。

石鍋: よく地方から来た学生から聞くのが、東京は不安だったけれど八王子だと安心感があって上京してきた感じがしない、という話ですが、それが八王子の良さのひとつだと思います。そこで安心していろんなことにぶつかって行って欲しいと思うし、八王子のことが知りたかったらとりあえず来てみてください。美味しいお店も知っているし、八王子にしかない遊びの場っていうのもいっぱいありますよ(笑)。

星野: 自分の可能性を試せるし、広げることができる場として学生委員会をとらえて欲しいですね。その結果八王子に貢献することになればなお良いけれども、まずは何より自分のために、自分が何が出来るのかを試せる場所です。たとえ将来のビジョンとかが現在なくても、自分はどんなやつなんだろう、何がしたいんだろう、何が出来るんだろう、ということを知るために、まずここに来てもらえればな、と思います。

――まずは5月の「★学生天国★」の成功をお祈りしています。また今後の活動にも期待しています。本日は有難うございました。


昨年の★学生天国★の模様
学生委員会 連絡先